2013年7月24日水曜日

作品を撮るプロセスについて



今月 発売されたCASA BRUTUS 8月号の表紙をみて思い出した。



SHINBIYO 2009年 12月号で撮影させていただいた




Design&Vision 「A Detail  knows the whole」


カメラマン堀田君のアイデア「ディーテールをクローズアップで撮り全てを想像させる」がコンセプトでした



堀田君がこだわったのが
「建築物を撮影する様に 造形的なフォルム テクスチャーに重点を置く」




この建築物というキーワードがイメージソースとなりヘアデザインを考え





その一部を切り取るという撮影でした。




準備段階では今までのアプローチと違い




いろんな人の頭部の細部をデジカメで撮影し出力


何枚撮ったか分からないくらいです。




もちろんスタイリングをしてから。




で、出力した画像に色鉛筆でカラーリンングデザインを書き込む




それを参加スタッフで共有し




一番面白そうな画を模索しました。








撮影時 ヘアスタイリストしてこだわったのが




写真は一部しか写っていないけど



360度完璧にヘアスタイルを造る事



地毛で造る事

なのでエクステなどは使いませんでした。




どの角度が一番立体感を想像させられるかも考えましたね。




メークアップアーチストの遠藤さんは堀田君とのコンビも長く




息のあった感じで




撮影中 次々にイメージアップの為にアイデアをだしてくれました




これも写っていないけど完璧にメークしてあります




カラーリストの塩崎さんも同じ




ヘアデザインに合わせて全頭カラーリングしてあります


デジタル処理も最小限のアナログな作品です





この撮影で学んだ事は




ゴールを参加スタッフ(編集者も含め)全員で共有する事

明確な画までとわいないが

目指すイメージは同じ物が見えている。






個々の力を出し惜しみせず最善をを尽くす事。

個々がストイックに突き詰め妥協しないうことですね





そして一番大切な事は





Initiative イニチアティブを誰がとり




同じゴールに到達する為にどれだけブレずに進めて行くか。
準備段階も同じ





この時はカメラマンの堀田君がとり




みんなの意見を尊重しながら




僕のあげたデザインをよりよく見せる為に舵取りをしてくれました




本当に素晴らしい撮影でした。





時代性や流行などは無視しているとおもいますが




5枚の画を作り 




その画が物語になる様に





みんなで一つになる。




サロンワークにおいても




コンテストなどにおいても




同じ事が言えますね。






4年経ったいまも僕にいろんな事を再確認させてくれる作品です。





余談ではありますが





堀田君の粋な計らいで





各モデルさんのポートレートをこのスタイリングのまま撮り





プレゼントしました。





これをしてくれたお陰で




この撮影が成立しています。






ポートレートをみなさんにお見せできないのが残念ですがそこもご想像でお願いします。




i-Barber'S  石原























2013年7月16日火曜日

コンテストについて。

コンテストについて





美容師を始めて30年弱経ちますが





コンテストに応募し始めたのはほんの4.5年前です。






この二枚の写真は 初チャレンジ2009年Wella trend vision Master's Creationの
時の写真です 二枚とも予選を通り左(上)の作品でFinalに進みましたが
撃沈しました。(Photo by GAKU)






それまでは「コンテストなんて」と上目線な考えで





コンテスト用の髪型作るなんてかっこ悪いでしょ





と、誠に恥ずかしい考えだったのですが






それが急にやってみようという気分になり






チャレンジし始めたら






これがまた面白いのです。


次の年2010Wela Trend Vision Color Award 2nd Stage 通過のときが上の写真で

下はJapan Finalでの一コマ
この時はimaiiの後輩チームがBronze Awardを受賞し

僕たちはまたも撃沈。情けない気持ちになりました







何が面白いかって、周りの美容師さん達が若い!




一度も入賞できてない!





よって刺激的である!






要は、若手美容師さん達に全戦全敗の






やられまくっているのです。






ちょっと業界誌などにとりあげられたり、







イマイというブランドサロンに所属しているお蔭で







チヤホヤされ







高くなった僕の鼻が







バキバキにへし折られています。









2011 Wella Trend Vision Color Award
この年は1st ステージのフォト審査から最後までMens Modelでチャレンジ



2nd ステージ通過の時が上の写真
Japan Finalの時が下の写真
Modelを務めてくれたのがくれたのがShohei(donna models)




 一部の審査員の方々には絶賛していただきましたがこれも撃沈
自信をもって作った事もあり今度こそいけると思っていたので泣きました





この年齢になってダメだしされることは
少なくなってきました





みんな大目にみてくれています






と、いうよりは言いにくいのでしょうね きっと







しかし コンテストの結果は







容赦してくれません






年齢も キャリアも






一切関係無しです。






良いか 悪いか






もちろん 審査員の方々の好みもあると思います







でも 結果が全て







それが現実です。


2012 Wella Trend Vision Color Award 1st ステージフォト審査の作品
この時は2nd ステージまで進みましたがあえなくそこで撃沈
悔しくて2ndステージの写真が残っていません。










今年は先週コンテストがありました






結果は またもや撃沈



2013はL'Oreal Color Trophyにチャレンジし
Finalまで進みましたが 撃沈しました








今 思っている事があります






コンテストはチームで挑むもの






モデルさんも含め







まず 作品の世界観を共有した上で






各スタッフが個々の仕事にベストをつくし






一つのゴールに向かって最大限の努力をし






作品を作り上げる






そんな基本中の基本を






僕は無視していたと思います






自分のキャリアに対するうぬぼれと






外からの観られ方を気にするあまり






「俺にまかせておけ!」と言わんばかりに






一人芝居を演じていたように思います。






本来ならば先程の基本を守り






自分がリードしつつ








お互いの意見をかわしながら







より良い着地地点を探し







決断する時は迷わずする







その様にして進めて行かなくてはいけないところですが







僕にはその認識のかけらもありませんでした。






これはサロンワークにも言える事ですね







1人で何でも出来るだなんておこがましい考えです。









情けない話ですが






キャリア30年弱にしてやっと気づきました。









でも やはり 性根が良い加減というか






楽天的といいますか






次もやってやろうとたくらんでいます







楽しくなってきました

後輩達よ ごめんなさい!!














i-Barber'S 石原